心不全で使う利尿薬について勉強していく。
pEF、rEFのどちらにも、利尿薬は使う。うっ血に基づく労作時呼吸困難、浮腫などの症状を軽減するために最も有効な薬剤である(*1)。
ループ利尿薬単独で十分な利尿が得られない場合にはサイアザイド系利尿薬との併用を試みてもよい(*1)。
ループ利尿で効果不十分の場合、より下流の遠位尿細管でNa(と水)の再吸収が増加していることがあり、その際サイアザイド系と併用が有効なことがある。
ただし、低K血症、低Mg血症をきたしやすく、ジギタリス中毒を誘発しやすいだけでなく、重症心室不整脈を誘発することもある。
→KとMgの検査を定期的に行う。
ループ利尿薬には、フロセミド(iv、po)、トラセミド(po)、アゾセミド(po)などがある。
フロセミドは短時間作用型であり、注射もあるため急性期に適しているが、長期投与にはトラセミドやアゾセミドが適している。
フロセミドは短時間で尿を引けるため急性期に適しているが、作用も強いため腎臓に負担をかける。
一方、アゾセミドやトラセミドは比較すると長時間作用するため腎臓に負担をかけずに水分を引くことができる。
ループ利尿薬は低K血症、低Na血症、血管内脱水、低血圧、腎機能低下の副作用を観察項目とする。
V2受容体拮抗薬であるバソプレシンの導入は入院が必要である。
バソプレシンは水利尿であり、水を引いたことによる高Na血症の注意が必要。
少量から開始して利尿作用を評価して用量を決めていく。
心不全療養指導士 認定試験ガイドブックより作成
ポイントは、電解質異常だと思います。薬によってKが上がるのか下がるのか、、他の薬との相互作用も考えてアセスメントする必要がありますね。心不全の患者さんは本当に様々な薬を飲んでいるため、何か電解質異常が起こっている場合、どれが原因薬なのかすぐ考えられるようになりたいものです。
ガイドラインで推奨されている用量は以下(*1)
*1)急性慢性心不全ガイドライン
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