トラマール(トラマドール)の添付文書読みこみ!
・オピオイド作用ある
・作用機序:
CYP2D6によって活性代謝物に代謝され、μ受容体刺激で鎮痛作用=オピオイド
トラマール自身はセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害作用(SNRI)
・効能効果:
①疼痛を伴う各種癌=がん性疼痛
②慢性疼痛
・規格:25㎎、50㎎
・用量用法:1日100㎎~300㎎を1日4回に分割経口投与
=例:[25㎎1T×4回]~[75㎎(25㎎1T+50㎎1T or25㎎3T )×4回]
最大用量=1回100㎎、1日400㎎(1日最大用量は、レスキューも込みの量)
高齢者には1日300㎎を超えない。
・初期用量:1回25㎎から。(25㎎1T×4回)
増量減量は25㎎ずつ。
~がん性疼痛に対する~
・レスキュードーズ:定時投与中の1/8~1/4を経口投与
(例:最大量では、定時400㎎)
~なぜ最大用量の規定があるか?~
→セロトニン症候群の危険があるため。
・セロトニン症候群とは:脳内セロトニン伝達の過剰により、精神障害(不安、焦燥、意識障害)・ミオクローヌス、発熱。下痢・発汗・頻脈などの諸症状を引き起こす。
・併用禁忌:MAO阻害作用がある薬剤。(例:セレギリン、ラサギリン、サフィナミド)
本剤→セロトニン再取り込み阻害=セロトニンが血中に残る=セロトニン血中濃度上昇
・腎障害・肝障害:高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強する恐れがある。投与期間を延長するなど慎重に投与。
・中毒時処置:気道確保!
投与2時間以内の場合、胃内容物の吸引・胃洗浄・活性炭
呼吸抑制→ナロキソン投与
痙攣→ジアゼパムの静脈内投与(ナロキソンは痙攣を増悪させる)
透析ではほとんど除去されない。
《参考文献》
・トラマール添付文書
日本新薬:トラマールOD錠25㎎/50㎎のよくあるご質問
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